沖縄の学力

子供が勉強嫌いになる原因は、「全国学力テスト」や「達成度テスト」などにあると思う。こういったテストで良い点数を出すために子供を塾に入れさせたり、昼休みや放課後をつぶしてテスト勉強させたりすると、「勉強」が「遊び時間を奪うもの」という認識が生まれる。こういった学力向上のための策が子供の勉強嫌いを生み、逆効果になる。昔から「よく遊び、よく学べ」と言われてきたように、大切なのは時間のメリハリをつけることにあるのではないだろうか。

陸続きに隣の県があれば競争意識が表れ、お互いに学力も向上する。しかし、沖縄県は離島県であるため、県外との人・物・情報の交流が少ない。このことが沖縄の学力に悪い影響を及ぼしていると僕は考えた。

沖縄の隣県は鹿児島だが、その鹿児島でさえ海を隔てて655キロも離れていて、首都東京までは1552キロ離れている。そのため、教育情報は他府県に比べて極端に少なく、その収集も不利です。他府県の教師は、隣県で関心のある研究発表会や講演会があると、マイカーや電車で出向き、その日に帰宅することができるが、沖縄はそれができない。仮に参加できたとしても、交通費や宿泊費が馬鹿にならない。個人負担では限界があり、行政のカバーも豊かではない沖縄の財政では、実現の可能性は低い。教育庁が要員を確保して情報を収集し、さらに取捨選択して、沖縄に適した方法でその教育技術を県内に広めることも可能だろう。少ない予算で他府県以上の教育情報を収集するために、行政はもっと知恵を絞るべきだと思う。